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  • 執筆者の写真: Jin Katsuo
    Jin Katsuo
  • 2018年11月17日
  • 読了時間: 1分


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Wet Plate : Ambrotype 13x18cm Poe Boy Lens: Grand angulaire

広角レンズでパチリ。屋外での湿板撮影は非常に面倒。。。水や薬液の類を全て自前で運ばなくてはならない。でも、その場で写真が確認できる楽しさを考えると、楽しさの方が勝るから、また行きたくなる。でもって、今回は廃墟の撮影に使用した広角レンズに因んだ話。



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湿板で撮影した現場の様子

昔のレンズなのに高画質

広角といえば、この撮影に使用したレンズは100年近く前のアンティーク品。しかも広角レンズ。昔のレンズなので周辺は落ちたり流れたりするかと思いきやさにあらず。恐ろしくシャープで周辺のディテールに至るまで、バシッときてるのだ。色々と文献を漁ってみると、当時から階調やコントラスト、シャープネスに至るまで絵作りを意識した設計が行われていたとの事。


考えてみれば湿板は、スペクトル分解したうちの一部の光しか用いてないので、パンクロマチックのフィルムで撮る時のようなややこしい収差の話はあまり関係ない。

なので、画質は想像以上にシャキッと仕上がってる。

100年前でこの湧き立つような画質を達成していたことに衝撃を感じた次第。


 
 
 
  • 執筆者の写真: Jin Katsuo
    Jin Katsuo
  • 2018年10月26日
  • 読了時間: 1分

更新日:2019年1月7日

コロジオン溶液 湿板写真の核となるコロジオン溶液


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溶液の種類

湿板写真には多くの処方が存在していて、それぞれ作り出されるトーンが異なる。

それはそれはバラエティーに富んでいて、フィルムの白黒写真に例えると、T-MAXやTRI-Xなどが存在するような感じ。湿板にも同様にOld Workhorseをはじめとして、良く知られた処方が幾つも存在する。


カドミウムフリー

数ある溶液の中で、写真の階調やトーンだけで選ぶのであれば、ダントツでOld Workhorseが好きなんだけど、その溶液にはカドミウムが入ってる。。。

撮影の際、どうしても溶液が手についてしまうのと、撮影環境を汚染するリスクがあるので、手を出す気になれない。そこで数少ないカドミウムフリーの処方として知られてる、Poe Boyと言うヘンテコな名前の溶液を標準溶液として愛用してる。

溶液の調合は全て自分で行うので、撮影・現像して画像が湧き上がってきた時の快感は格別だ。写真のものは調合して一晩寝かせたPoe Boy。まだ熟成してないので、すぐ使ってもコントラストの浅い写真にしかならない。コロジオン溶液はいろいろと奥が深いのだ。


 
 
 
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